仕事をずっとし続けるには

私55歳、4月には56歳になります。

数十年前、大学を卒業して仕事に就いた。

教授の推薦だったからなんの苦労もなく就職した。

インターンで夏休みアルバイトした時に先輩のところにあいさついったら、そこの上司に「コネではいれていいねぇ」嫌味を言われたくらいであとは嫌なこともなく超有名な会社に就職した。

仕事をしていて嫌なことは、「仕事もできないのに、ちょっとカワイイだけでいいポジションについてる」と言われるのがとっても悔しかった。

だから、一生懸命勉強して仕事ができるようになりたかった。

しかし、その頃は正直、仕事ができるよりも容姿と若さで転職も順調にいったんだと思う。

昨年、久々に職を探した。

履歴にはそうそうたる会社名とそうそうたる職歴が並ぶ。

きっと、私は、ラクラクに職に就けた頃に比べるとうーーーんと仕事ができる人に成長した。

事実、ここ10ヶ月派遣で働いたけど、今までの経験は私を10ヶ月でスーパー派遣に押し上げた。

その結果、同じ部署で契約更新も取り付けることができた。

「仕事ができないのに・・・」の私はもういない。

しかし、そんな私は、実際に仕事に就くのにエライたいへんなのだ。

仕事はできるけど、56歳、容姿も劣ったただのおばさんはなかなか雇ってもらえない。

どうやら世の中は仕事がバリバリにできることだけでは仕事がもらえるわけではないと知った。

つい最近までは、どうしても就職したい母校の研究所に雇ってもらうために、やりたくもない職種に2回応募し、2回とも落とされた。 

1回目に落とされた時、あきらめて今の研究所で働くことになった。

母校で就こうとしていた仕事は、一般家庭を訪問して水を採集してくる仕事だった。

現在の仕事は研究補助だ。

どちらの仕事が自分にとって有益かといえば、現在の仕事のほうがずっと自分に合っていると思う。

とにかく、自分専用のパソコンがあり、得意のパソコンで仕事をこなすデスクワーク。

実際に、今やエクセルでマクロを組んで仕事をするレベルまでステップアップした。

研究内容も理解したうえで、いかに研究補助すればよいかも分かるようになった。

確かに、今でもパートでもいいから母校での分析の仕事に就きたいキモチはある。

相方からは、「年もとっているのにそんな危険な汚水の分析なんてなんでやりたいの」と言われた。

「どんな菌が混じっているか分からないんだよ、感染したらどうするの。

今の仕事のほうがずっと安全だし向いているんじゃない。 」

そうなんだよね、もう若くもないし、昔の夢だけを追って仕事に就くってどうよとも思い始めている。

今年の母校の仕事は庶務j全般での募集だった。みごとに落ちてしまったけどね。

その頃、ある方のブログを見て「やりたくもない仕事に就いてまで仕事をしたい?」にドキッとした。

またもや落とされてラッキーだったのかもしれない。

若ければ丁稚奉公してでも
就きたい仕事に就くというのはアリだが、そんな悠長なことは言えないお年頃なのだ。

最近は自分の心に余裕が生まれた。

昨年の今頃は、定職もなく、頭が夢だけでいっぱいで再就職に向かっていた。

今年は違う、定職があり、3月で契約切れるけど、更新を打診されているし、なにより、今の仕事が気に入っている。 

55歳からの職探し、若いころと同じスタンスじゃなく、自分を活かせる職場探しをじっくりしようと思う。

世相からか、私の職場にも60歳の派遣の方もいる。

年金もあてにできないし、生きている限りは自分の力でしっかり稼ぎ出せるようになりたい。